宮沢賢治シリーズ

注文の多い料理店・銀河鉄道・風の又三郎 

小池博史はいま、おのれの野生に無自覚である人間に向けて、宮澤賢治の「注文の多い料理店」を、闇を照らす「うすあかり」として放ったのだ。そこに意味は存在しない。良い悪いではない。ダンスはことばを越えたものであるから、この残酷さも、強さも、平然とわたしたちの裡なる場所へ踏み込んでくるのだ。ひかりの素足をもつ者として……。 

-田口ランディ氏(『注文の多い料理店』感想) 

〜動物・死者・自然の視点から見る「人間」〜 

2011年の東日本大震災をきっかけとして、2012年より「小池博史ブリッジプロジェクト」が制作を進めてきた宮沢賢治シリーズ。「動物」の視点に焦点をあてた「注文の多い料理店」、「死者」の視点から創り上げた「銀河鉄道」、風の精たちを通して自然と人との関係を描いた「風の又三郎」の三作品を創作。自然や動物についての哲学的な考察が多く含まれる宮沢賢治の童話をベースに、「3・11」後の世界を見つめ直す作品として、子供から大人まで様々な観客層に向けた舞台である。 

人間中心主義の世界観を揺さぶる童話的舞台 

宮沢賢治は自然について深く考察しつつ、童話や詩を残した人物として知られている。小池博史ブリッジプロジェクト版「注文の多い料理店」では、3名の出演者が仮面を駆使して人間であるハンターと獣とを行き来しながら、人間と動物を等価な立場にいるものとして描き出す。「銀河鉄道」では死者と生者という異界の視点、「風の又三郎」では大地や風といった自然そのものの視点から、人間とはなにか、ヒトはどこから来てどこへ行くのか、という根源性を強く訴える。 

あらゆる場所であらゆる人へ 

本作品群は少人数編成である「注文の多い料理店」をはじめとして、身体や音楽といった言葉に頼らない表現法を多用し、喜劇的要素も多く含むことで、国内外のあらゆる場所で公演が可能な作品として制作された。これまで劇場(80名規模から800名規模まで)や野外会場、イベント会場など、様々な場所での上演を行っている。海外での公演も多く、身体や空間・時間という総合的な立体空間を用いて感覚にダイレクトに訴えかける舞台作品として、各地で好評を得ている。 

「注文の多い料理店」

2012年宮沢賢治シリーズ第一弾として「動物と人間」の関係に焦点をあて、動物と人間、両側の立場を原初的に均等に描きながら、現在を反映させ、人間と自然のあり方を問いかける。

本作品は宮沢賢治作品の持つ、深遠なる共存の思想をテーマにしつつ、子供も大人も楽しめるエンターテイメント作品として高い評価を得ており、7カ国、38都市で上演し、大反響を巻き起こしてきた。コンテンポラリーダンスあり、バリ舞踊あり、バレエあり、さまざまな声による意匠あり、三つの動物仮面が出てきて、動物世界⇔人間世界の行ったり来たりを繰り返しながら、不思議世界へと誘う“トラジック・コメディー”。

 

公演実績
「注文の多い料理店」

公演日
2012年 6月 流山文化会館(流山/千葉) 
    8月  阿倍野区民センター(大阪TACT FESTIVAL参加)(阿倍野/大阪)
   10月 Asia Cultural Council BHRアワード会場(20分ver.)(銀座/東京)
2013年 2月 森の楽校/あきゅらいず美養品(三鷹/東京)
   10月 シアターサリハラ(ジャカルタ/インドネシア)
      パフォーミングアーツセンターオブペナン(ペナン/マレーシア)
      パングンバンダヤラ(クアラルンプール/マレーシア)  
      スリラムセンター(デリー/インド)
      リージョナルシアター(トリシュール/インド)
   11月 茅野市民館(茅野/長野)
      緑文化小劇場(名古屋/愛知)
2014年 6月 埼玉市民文化会館  キラリふじみ(富士見/埼玉)
    7月 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール(大津/滋賀)
      ぽんプラザホール(福岡/福岡)
   11月 知念岬特設会場(南城/沖縄)
2016年 1月 金沢市民芸術村 ドラマ工房(金沢/石川)             
      北本市文化センター 大ホール(北本/埼玉)
      徳島県立21世紀館 イベントホール(徳島/徳島)
    2月 日立システムズホール仙台 交流ホール(仙台/宮城)
      流山市生涯学習センター 多目的ホール(流山/千葉)
      勝山文化センター ポンテホール(真庭/岡山)
    5月 フォートメーソンセンター コーウェルホール(サンフランシスコ/米国)
      黒部市国際文化センターコラーレ カーターホール(黒部/富山)
    6月 ヤンゴン国立劇場(ヤンゴン/ミャンマー)
2017年 2月 かなっくホール横浜市神奈川区民文化センター(神奈川/横浜)
2018年 4月 カマニオーディトリアム(ニューデリー/インド)
      ネルーセンター(ムンバイ/インド)
    8月 肝付町文化センター(肝付/鹿児島)
       与論町砂美地来館(与論島/鹿児島) 
2019年 11月 徳之島文化会館(徳之島/鹿児島)
2020年 12月 学校法人吉田学園すみれ幼稚園(武蔵野市/東京)
       茅野市民館 マルチホール(茅野/長野)【映像ライブ配信】

演出・脚本・構成 小池博史
原作 宮沢賢治(「注文の多い料理店」より)
出演者 小谷野哲郎 荒木亜矢子 南波冴(2012年~2014年)大塚陽(2016年~)
振付 小池博史  白井さち子
演出助手 粟津梨恵 高山彰 松縄春香 齋藤麻生
音楽 中川俊郎 藤井健介 
衣装 川口知美(COSTUME80+) 
舞台美術・オブジェ 松島誠 森聖一郎  五十嵐彩乃 
照明 富山貴之 
音響 大竹、印南昭太郎 深沢秀一
舞台監督 中原和樹  鈴木ナナ子 熊木進 大橋律子
仮面製作 イ・ワヤン・タングー イ・マデ・スティアルカ 
演奏(録音) 中川俊郎(ピアノ)中村明一(尺八)下町兄弟(パーカッション)
ヴォイス(録音) 木村弓 
記録 犬飼真実
撮影監修 宮下洋一
撮影 鎌田優希
撮影・配信 Sketch of Japan
制作 山内祥子 佐藤文子 粟津梨恵 武田侑子 惡澤仁美 大橋律子 柴田佳恵 
黒田麻理恵 穂坂裕美

「新舞踊音楽劇 注文の多い料理店2017」

公演日
2017年10月 パルテノン多摩 小ホール(多摩/東京)
      柏市民文化会館(柏/千葉)
    11月 福井県立音楽堂ハーモニーホールふくい(福井/福井)
    12月 豊中市立ローズ文化ホール(豊中/大阪)

演出・脚本・構成・振付 小池博史 
原作 宮沢賢治(「注文の多い料理店」より)
出演者 小谷野哲郎 荒木亜矢子 大塚陽 
音楽 中川俊郎 藤井健介 
演奏  中川俊郎(ピアノ)中村明一(尺八)下町兄弟(パーカッション) 中村哲也 NORIYASU 
ボイス 木村弓(録音) 
衣装 川口知美(COSTUME80+) 
制作 山内祥子


「銀河鉄道」

宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と「氷河鼠の毛皮」を再構成して、ひとつの作品として構成。「銀河鉄道の夜」は死者と生者のあり方を問い、「氷河鼠の毛皮」は動物と人間のあり方を問うている童話だが、どちらも鉄道が舞台になっていることで、作品名を「銀河鉄道」としている。「銀河鉄道」は空間移動、時間移動という要素を強く持つからでもある。死者と生者という時間軸、動物・人間という空間における存在軸を合体させることで、時空間を渉猟し、人間とはなにか?ヒトはどこから来てどこへ行くのか?という根源性を強く訴える作品である。

公演日
2014年1月 流山文化会館(流山/千葉)
   2月 シュガーホール(南城/沖縄)
      金沢21世紀美術館(金沢/石川)
      仙台市青年文化センター(仙台/宮城)
   3月 あうるすぽっと(池袋/東京)

演出・脚本・振付 小池博史 
原作 宮澤賢治(「銀河鉄道の夜」より) 
出演者 津村禮次郎 白井さち子 小尻健太 松尾望 南波冴 石原夏実 谷口界 
音楽家 ヒダノ修一(太鼓、パーカッション)八木のぶお(ブルースハープ、ハーモニカ)  
舞台美術 トラフ建築設計事務所(鈴野浩一・禿真哉) 
音楽 藤井健介 ヒダノ修一 
衣装 浜井弘治 
小道具 森聖一郎
メイク 村上ユウ
照明 富山貴之 
音響 深澤秀一 
衣装アシスタント 岡田三千代
演出助手 松縄春香 石原夏実
舞台監督 中原和樹 
舞台監督助手 鈴木拓 瀬戸元哲
宣伝美術 阿部航太 
プロデュース 山内祥子
制作 佐藤文子 粟津梨恵 吉澤由子
宣伝写真 小池博史
制作協力 株式会社サイ
主催 流山市生涯学習センター指定管理者アクティオ株式会社 南城市 南城市文化のまちづくり実行委員会 金沢21世紀美術館〔公益財団法人金沢芸術創造財団〕公益財団法人仙台市市民文化事業団 
共催 流山市教育委員会・流山文化のまちづくり実行委員会 
あうるすぽっと〔公益財団法人としま未来文化財団〕
助成 一般財団法人地域創造 平成25年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業


「風の又三郎」

「かぜのまたさぶろう」にはふたつのバージョンがある。又三郎という名の転校生の、一般によく知られた物語が「風の又三郎」。もうひとつは風の精としての又三郎をモチーフとした「風野又三郎」だ。文字通り風と野の又三郎が描かれている。「小池博史ブリッジプロジェクト」版「風の又三郎」では、小学校を舞台に繰り広げられるユーモア溢れた「風の又三郎」と、野原、野生、野獣…と言った原初的なエネルギー体に繋がる「風野又三郎」の、双方の世界観を描きつつ、人間とはなにか?ヒトはどこから来てどこへ行くのか?という根源性を強く訴える作品である。大地と風の力をきちんと受け止めて生きる人こそ、野のなかではじめて未来を見ることができるのだ、という宮沢賢治と小池博史の発する強いメッセージが見る者の心を射抜く。 

「風の又三郎」

公演日
2014年10月 流山市文化会館(流山/千葉)
      吉祥寺シアター(武蔵野/東京)
2015年3月 南城市文化センターつきしろ広場(野外公演)(南城/沖縄)

演出・脚本・構成・振付 小池博史
原作 宮沢賢治(「風野又三郎」「風の又三郎」より)
出演・振付 松島誠 清水寛二(能楽師・銕仙会)小谷野哲郎 河内大和 谷口界 松縄遥 
演奏 中村明一(尺八)下町兄弟(パーカッション) 
作曲 菅谷昌弘 中村明一 
舞台美術 鈴木康広 
衣装 浜井弘治
映像 飯名尚人
小道具 五十嵐彩乃  
照明 上川真由美 
音響 印南昭太朗 
音楽プラン 小池博史
衣装アシスタント 岡田三千代
演出助手 松縄春香 石井順也  
舞台監督 中原和樹 
宣伝写真 小池博史
宣伝美術 阿部航太 
プロデュース 山内祥子 
アドバイザー 神田亜紀 
制作 佐藤文子 高山彰 吉澤由子 粟津梨恵 
主催 株式会社サイ 
提携 公益財団法人武蔵野文化事業団 
企画 小池博史ブリッジプロジェクト 
助成 文化庁文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)

「風の又三郎2016」

2016年10月 長野市芸術館 小ホールB(長野/長野)
      パルテノン多摩 小ホール(多摩/東京)
   11月 茅野市民館 マルチホール(茅野/長野)
      日立システムズホール仙台 シアターホール(仙台/宮城)

演出・脚本・構成・振付 小池博史
原作 宮沢賢治(「風野又三郎」「風の又三郎」より)
キャスト 清水寛二 松島誠 小谷野哲郎 谷口界 立本夏山 松縄春香
演奏 中村明一(尺八)下町兄弟(パーカッション) 
作曲 菅谷昌弘 中村明一 
舞台美術 鈴木康広 
衣装 浜井弘治 
映像 飯名尚人 
小道具 五十嵐彩乃  
照明 上川真由美 
音響 印南昭太朗
音楽プラン 小池博史
衣装アシスタント 岡田三千代
演出助手 松縄春香 石井順也
舞台監督 中原和樹
宣伝写真 小池博史
宣伝美術 阿部航太 
制作協力 株式会社サイ
主催 一般財団法人長野市文化芸術振興財団 公益財団法人多摩市文化振興財団 茅野市民館指定管理者 公益財団法人仙台市市民文化事業団 仙台市 株式会社地域文化創造
助成 一般財団法人地域創造 平成28年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

「風野又三郎」

公演日 2021年1月23日  
会場 徳之島文化会館(徳之島/鹿児島)

演出・脚本・構成・振付 小池博史 
原作 宮沢賢治(「風野又三郎」「風の又三郎」より)
出演・振付 清水寛二(能楽師・銕仙会)、小谷野哲郎、谷口界、立本夏山 
作曲 菅谷昌弘 中村明一 下町兄弟
舞台美術 鈴木康広 馬場美沙
衣装 浜井弘治 
小道具 五十嵐彩乃 
照明 上川真由美 
音楽プラン 小池博史
衣装アシスタント 岡田三千代
演出助手 中谷萌 
ツアーマネージャー 黒田麻理恵
主催 文化庁 株式会社サイ
制作・企画 小池博史ブリッジプロジェクト 株式会社サイ
協力団体 NPO法人徳之島虹の会 徳之島こども劇場 徳之島劇団

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